サマリア人と十字架
父上は先週の遺跡見学の最後に足を挫いていて、治りきっていない。ふみちっちはこの頃は歩くのが好きになってしまったのだが、今週は仕方がないので、あまり歩かなくてよいところに行くことにした。善きサマリア人の宿はモザイックの博物館になっていて、これが好きなふみちっちと母で喜んでやってきた。
敷地の中は毛虫だらけでベビーカーから降りれなかったのだけど、建物の中は大丈夫だ。
きれいなモザイックにすっかり満足だ。
カソリック幼稚園児だったふみちっちにも善きサマリア人が何かまでは、実は知らなかった。
こういうことは、その場で覚えれば良いのだ。
かやぴもかなりお気に入りだ。
昔プロテスタント女子中高生だったことのある母が一番気に入っている。
ふみちっちとかやぴの会見。
手からは大好きな地図が離せない。
ふみちっちは毛虫が怖いので、かやぴに踏みつぶすように言ったのだけど、なかなか踏んでくれない。役立たずだ。
その後近くの修道院を二つほど訪問したけれども閉まっていて入れず、磔刑の十字架が切り出されたオリーブの木の跡にある修道院に行ってきた。
木の跡にある金の枠に泣いてキスをするのだ。
ふみちっちも信仰深いのだ。プロテスタントもカソリックも関係ない。なぜならここはギリシャ正教の修道院だからだ。
たくさんの修道士のパンを焼くのは大変だったようだ。
悪いことしちゃだめよ。
ずっと、ねこが監視についてきていた。