乗り物だらけ
少し前から、母にロープウェイに乗せてあげると言われていて、少し期待していた。
今日は朝早くから服をたくさん着せられてお出かけだ。
まずはロマンスカー。何だか古風である。
バスに乗り換えて少し眠い思いをしていたら、ボーボー船に乗り換えて大はしゃぎだ。甲板に出たら冷たい風がビュービューで、ひゃーひゃー言ってしまった。
そして、お待ちかねのロープウェイだ。
そして、真っ黒温泉卵を食べた。
そしてまたまたロープウェイだ。すごいぞ。
ケーブルカーで山を下りた時には、疲れ果てて眠ってしまった。
寝ている間にお昼ご飯が終わり、美術館に来ていたようで、
目が覚めた時には母が足湯をしていた。
お茶をしている間に少しぐずって、父上にあやされる。御機嫌を直して、ステンドグラスの塔を二回上り下りしてきた。
でも、なんといっても一番おもしろかったのはネットの森で、穴をくぐって空の上にある広間で戯れるのだ。しかし、そこへ上るには網の坂を上って、網の穴を何個もくぐっていかねばならない。
つるつる滑る網で、何度もあきらめた。
しばらく外で網にぶら下がってどうするか悩んで、登る決心をした。
父上に尻を押されて何とか登り続け、
子供しか遊んではいけないところを、心細い思いをして一人で登り続けた。
次第に下が見えにくくなり、
登りきると下は全く見えない。
そこは子供しか見ることのできない、楽しい世界があるのだ。でも、登山家を撮るカメラマンがいるように、ふみちっちも写してくれる人がいる。誰だろう。
シャボンの城は本当につるつるですぐにあきらめた。
またのときにしよう。登山電車とロマンスカーを乗り継いでお帰りだ。